AST(GOT)が高いときに考えること

医療初心者
AST(GOT)が高いという結果が出たのですが、これは何を意味しているのでしょうか?心配です。

医療専門家
AST(GOT)は肝臓や心臓の健康を示す重要な指標です。高い数値は、肝臓の障害や心筋のダメージを示唆することがありますが、必ずしも病気を意味するわけではありません。

医療初心者
具体的に、ASTが高い場合はどのような原因が考えられるのですか?

医療専門家
一般的には、肝疾患や筋肉の損傷、心疾患、薬の影響などが考えられます。詳しい検査を受けることが重要です。
AST(GOT)とは
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、またはGOT)は、主に肝臓、心臓、筋肉に存在する酵素です。この酵素はアミノ酸の代謝に関与しており、細胞が損傷を受けると血液中に放出されます。そのため、ASTの数値が高い場合、身体のどこかに問題が発生している可能性があります。通常、ASTの正常範囲は10〜40 U/L(単位/リットル)とされていますが、施設によって異なることがあります。
ASTが高いときに考えられる原因
ASTが高い場合に考えられる主な原因には、以下のようなものがあります。
1. 肝疾患
肝臓の疾患、例えば肝炎や脂肪肝、肝硬変などがあると、ASTの値が上昇します。肝細胞が破壊されることで酵素が血液中に漏れ出すためです。肝疾患の診断には、他の肝機能検査(ALTやALPなど)も重要です。
2. 心疾患
心筋梗塞などの心疾患でもASTが高くなることがあります。心臓の筋肉が損傷を受けると、ASTが血液中に放出されるためです。心疾患の可能性がある場合は、心電図や心臓の画像検査が行われることがあります。
3. 筋肉の障害
筋肉に損傷があると、ASTの値が上がることがあります。運動や外傷、筋肉疾患(筋肉の炎症や筋ジストロフィーなど)が原因となることがあります。この場合、筋肉の酵素であるCK(クレアチンキナーゼ)も同時に測定されることがあります。
4. 薬の影響
いくつかの薬剤(特に肝臓に影響を与えるもの)は、ASTの値を上昇させることがあります。これには、鎮痛剤や抗生物質、一部の抗うつ薬などが含まれます。薬の使用歴を医師に伝えることが重要です。
ASTの値が高いときの対応
ASTの値が高い場合、まずは医師による詳細な診断が必要です。以下は一般的な対応策です。
1. 追加検査の実施: 他の肝機能検査や心電図、超音波検査などが行われることがあります。
2. 生活習慣の見直し: 食生活や運動習慣の改善が勧められることがあります。特に肝臓の健康を考慮し、アルコールの摂取を控えることが重要です。
3. 医師の指導に従う: 検査結果に基づいて、必要な治療や生活指導を受けることが必要です。
まとめ
AST(GOT)が高い場合、肝臓や心臓、筋肉に何らかの問題がある可能性があります。数値が高いからといって必ずしも深刻な病気があるとは限りませんが、早期の診断と適切な対応が重要です。定期的な健康診断を受け、自分の健康状態を把握することが大切です。

