「ヘモグロビンが高い」ときに知っておくべき健康リスクとは？

ヘモグロビンが高いときに考えること

ヘモグロビンとは

ヘモグロビンは、赤血球の中に含まれるタンパク質で、酸素を体全体に運ぶ役割を担っています。正常なヘモグロビンの値は、一般的に男性で13.5〜17.5 g/dL、女性で12.0〜15.5 g/dLとされています。これを超えると高ヘモグロビン血症と呼ばれ、何らかの健康問題が考えられます。（g/dLは、グラム毎デシリットルの単位です）

ヘモグロビンが高いと考えられる原因

ヘモグロビンの値が高くなる原因は多岐にわたりますが、主に以下のような要因が考えられます。

1. 脱水症状

脱水が進行すると、血液中の水分が減少し、相対的にヘモグロビン濃度が上昇します。特に運動や高温環境においては、体内の水分が失われやすくなります。

2. 高地生活

高地に住む人々は、酸素の薄い環境に適応するために、体がヘモグロビンを多く作り出します。これにより、酸素を効率よく運搬できるようになります。

3. 慢性疾患

慢性肺疾患や心疾患がある場合、体が酸素を十分に供給できないため、ヘモグロビンの生成が促進されることがあります。これにより、ヘモグロビンの値が高まることがあります。

4. その他の要因

腎臓が作るエリスロポエチンというホルモンの分泌が増加することでも、ヘモグロビンが増加することがあります。腎疾患や特定の腫瘍も影響を与えることがあります。

高ヘモグロビン血症の症状

高ヘモグロビン血症の症状は、軽度の場合は無症状であることが多いですが、重度の場合には以下のような症状が現れることがあります。

• 頭痛
• めまい
• 疲労感
• 視覚障害

これらの症状が現れた場合は、医療機関での受診が推奨されます。

診断と治療

高ヘモグロビン血症が疑われる場合、医師は血液検査を行い、ヘモグロビンの濃度を測定します。必要に応じて、追加の検査が行われることもあります。診断が確定した後は、以下のような治療が考えられます。

1. 脱水症状の場合

水分補給が最も基本的な治療法です。十分な水を飲むことで、ヘモグロビンの濃度を正常に戻すことが期待できます。

2. 慢性疾患の場合

慢性疾患が原因であれば、疾患そのものの治療が必要です。医師と相談し、適切な治療方針を決定します。

3. その他の原因の場合

腎疾患や腫瘍が疑われる場合、専門医の診断と治療が必要です。場合によっては、手術や薬物療法が行われることもあります。

まとめ

ヘモグロビンが高い状態は、様々な健康問題を示す可能性があります。特に脱水、高地生活、慢性疾患などが原因として考えられます。症状が現れた場合は、早期に医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けることが重要です。健康管理の一環として、自分のヘモグロビン値を定期的に確認することも大切です。